避妊インプラントとは?
二の腕の皮下に長さ約4cmの柔らかいインプラントを1本挿入することで、約5年間の高い避妊効果が持続する新しい避妊方法です。
当院ではネクスプラノン(オランダ製)を使用しています。日本では保険適応外ですが、海外では広く普及している避妊方法のひとつです。
ネクスプラノンは黄体ホルモン(エトノゲストレル)を少しずつ放出し、排卵の抑制、頸管粘液の変化、子宮内膜の変化を呈することにより、約99.95%の高い避妊効果を発揮します。エストロゲンフリーのため、喫煙中などの血栓リスクがある方でも使用可能です。
使用中に無月経または月経量が減る、また生理痛やPMS(月経前症候群)が軽くなったと感じる方もいらっしゃいます。
妊娠をご希望の際にはインプラントを抜去することで、多くの方は妊孕性(妊娠する力)が速やかに回復します。
施術方法
利き手ではない二の腕の内側に局所麻酔を行った後、皮下に専用の器具を用いてネクスプラノンを1本挿入します。施術時間は約10〜15分程度で、傷は数mmほどと小さく、基本的に縫合は必要ありません。施術後は24時間の圧迫固定を行いますが、日常生活への影響はほとんどありません。
避妊を継続したい場合は5年ごとに新しいインプラントへ交換します。また、妊娠をご希望の際にはいつでも抜去することが可能です。
こんな方におすすめです
- 毎日決まった時間にピルを飲むのが大変な方
- ピルや生理用品の購入に経済的、時間的、精神的な負担を感じている方
- エストロゲンを含む低用量ピルを使用できない方
- 長期間しっかりとした避妊を希望される方
- 将来的には妊娠を希望している方
- 月経量や生理痛が軽くなる可能性も期待したい方
施術について
| 施術時間 | 約10~15分程度。 |
|---|---|
| 施術回数/期間 | 1回の施術で5年間の効果が期待できます。 |
| リスク・副作用 | 一時的な腫れ・内出血。概ね数ヵ月の不正性器出血。まれに頭痛、めまい、体重増加、ニキビの悪化、乳房の張り、気分変動、感染、インプラントの移動など |
| 抜糸 | 抜糸の必要はありません。 |
| 施術後の通院 | 診察のための通院は不要です。 |
| 入浴 | 当日はシャワーのみ。湯船につかる入浴は翌日から可能です。 |
| 運動 | 翌日から可能です。挿入した腕での激しい運動や直接的な打撃は避けてください。 |
| その他 | 24時間の圧迫固定を行います。絆創膏は3日後にはがしてください。施術当日の飲酒はお控えください。 施術後にユーザーカードをお渡しします。大切に保管してください。 ネクスプラノンは性感染症や婦人科疾患を予防するものではありません。 |
よくある質問
Q
インプラント挿入のタイミングがありますか?
はい。月経1~5日目で挿入すると即日からの避妊効果があります。ピルを内服中の方はいつでも挿入可能です。ミレーナ(子宮内避妊リング)からの切り替えは抜去と同日がおすすめです。産後は4週目以降、流産や中絶後は直後から挿入可能です。
Q
本当に5年も効果が持続するのですか?
はい。近年の臨床試験で4~5年目にも妊娠例が認められず、安全性にも新たな問題がなかったことから2026年1月にFDA(米国食品医薬品局)は使用期間を3年から5年へ延長しました。
また、WHO(世界保健機関)でも、避妊インプラントは非常に高い避妊効果と安全性を持つ長時間作用型可逆的避妊法(LARC)として推奨されています。
Q
生理はどう変わりますか?
月経量が少なくなったり、月経が来なくなったり、不正出血がみられたりと個人差があります。不正出血は数か月で落ち着くことがほとんどです。これらはネクスプラノンの作用によるもので、多くの場合は健康上大きな問題はありません。
Q
5年経ったらどうすればいいですか?
避妊を継続される場合は新しいネクスプラノンへ交換します。妊娠をご希望の場合は抜去のみでも可能です。
Q
施術を受けられない場合もありますか?
はい。悪性腫瘍(特に乳がん)治療中の方、乳がん治療の既往がある方、妊娠中またはその疑いのある方、原因不明の不正性器出血がある方、重度の肝障害のある方、活動性の血栓塞栓症の治療中の方は施術をお断りする場合があります。また、抗てんかん薬、抗結核薬、抗HIV薬、セイヨウオトギリソウを内服中の方は避妊効果が減弱する可能性があります。
【未承認医薬品等 】
当製品は未承認医薬品です。
【入手経路等 】
本製品は医師が個人輸入しております。
※承認を受けていない医薬品・医療機器については下記のページをご確認ください
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/index.html
【国内の承認医薬品等の有無 】
同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
【諸外国における安全性等に係る情報 】
FDA、MFDSなど